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トップ  >  光学機器  >  10分で完成 組立天体望遠鏡 35倍

10分で完成 組立天体望遠鏡 35倍(星の手帖社)

望遠鏡作ってみたいとか考えてたらこんな物を発見しました。小さい望遠鏡いいね!しかも安い!
子供向けの工作キットのような望遠鏡なのですが、コレがネットで評判が良く、作って使ってる人が多くいるようなので自分も挑戦してみる事にしました。

この記事を見に来た人の半分は、コレどうなの? と思ってる人だと思いますが、値段以上によく見えます。
比較しようにもウチには Vixen NEW ICARUS-60L(Vixenの入門機の古いやつ。小学校の頃の誕生日プレゼントだったか?) しかないのですが、試しに木星を見たところ思ってたより違いがなく、よく見ればICARUSの方が細部が見やすいものの、値段と小型軽量さからは思えないくらい見やすくて使い勝手のいい望遠鏡です。2880円でアクロマートレンズ。接眼も3群5枚で全てガラスレンズ。
仕上がりの質感もよく、見た目は既製品とほとんど変わらないくらいです。
組み立ても、説明書にカラー写真付きで手順が書かれているのでその通りに作業すれば簡単。ちょっとトラブルがありましたが自分で解決できるレベルで問題ではなく、望遠鏡の仕組みの勉強にもなりとてもおもしろかったです。
基本的に工具も不要で組み立て望遠鏡のパッケージだけあれば完成できます。

以下、見たものと見え方を順次追加していきます。

観測対象 見え方 観測地
木星

衛星は余裕で見える。シマ模様も確認できる。

秋葉原 芳林公園

 月  説明するまでもなく問題なく可

ウチノニワ宇宙観測所

M42  オリオン大星雲  簡単。もわっとした明らかに他の星とは違う存在がはっきり確認可

ウチノニワ宇宙観測所

M45 プレアデス星団 すばる 目視とは違う、圧倒的な数の星々が見える。ちょっと倍率高すぎ。 ウチノニワ宇宙観測所
M31 アンドロメダ

導入するだけでもすごく大変。光害下ではかなりキビシイ。
頑張って導入すれば、あーなんか薄く見えるかなー?くらいには見える。

埼玉県 栃本広場

ところで、ICARUS持ってるのに何でこんな小さいの買うのかって?
単純には、入門機の次は大型機が欲しいとなるのもわかりますが、小さいのが欲しかったんです。簡単に持ち運べて、簡単に設置できて、簡単に観測できる小型機が。
望遠鏡は屋外に放置できる物ではないので、ちょっと見るためだけにいちいちデカい三脚、長い鏡筒を持ち出して、組み立てて、終わったら分解してまた運んでとするのは非常にメンドクサイのです。
小型機なら、分解組み立て不要、三脚に載せるだけですぐ観測可。車などで運ぶ時も壊す心配もないし、使わない時は車に入れといて、見てみたいっ!て人がいたら即サービス可というスマートな運用が可能です。これで見えないものを見たくなったらその時はそれに応じた設備を用意すればいいのです。

売ってるところ

科学館、博物館、天体観測専門店、書店などで売ってます。
見かけた場所だと
山梨県立科学館、スターベース秋葉原、国立科学博物館(上野)、秋葉原エリアの書店(どこだっけ?) など。
まあ通販でいつでも入手るのですが、"望遠鏡を買う"からには、いきなり望遠鏡がただあっただけじゃ何がしたいんだかよくわからないので、科学館や博物館で宇宙のこと勉強したり、プラネタリウムで今の時期に見える星、惑星、銀河,星団,星雲、それらを探すための星座や基準星のこと等を覚えたりした方がより楽しめると思います。
あるいは専門店で買えば、もしどうにも困った時に助けてもらったり、より大きな望遠鏡や観測支援ツールが欲しくなった時にもお店の人に相談したりできて良いです。
この望遠鏡を取り扱ってる書店だったら、近くに宇宙関係の書籍や雑誌もいっぱいあるはずなので、望遠鏡を活用するのに必要な資料もいっぱい読めると思います。
 

組み立て方

丁寧なカラーの組み立て手順書が添付されているので、その通りに作業すれば問題なく完成できるはず...なのですが、どうやらハズレを引いてしまったようでチョットだけ手間取りました。せっかくなので組み立て工程を最初から書いておきます。

工具は特に必要ないのですが、無水アルコール,メガネクリーナー,CDクリーナーなどがあるとレンズ清掃に便利だと思います。
#...というかメガネクリーナーとかCDクリーナーとか使った事ないんでわからないのですが、たぶん使えると思います。

この望遠鏡に限らず光学機器全般に言える事ですが、作業中、絶対にレンズを太陽光の当たる場所に置かないようにしましょう。火災が発生する恐れがあります。
絶対に望遠鏡を通して太陽を見ないようにしましょう。眩しいと思った次の瞬間には目が焼けてしまい永久に視力を失う恐れがあります。

パッケージの中身

望遠鏡の部品一式、組み立て手順書、天体観測ガイドブック が入っていました。
天体観測ガイドブック A4 16ページ フルカラー (初版3刷)
望遠鏡の仕組みと使い方,三脚のことなど2ページ、月の観察について6ページ、惑星の観察について2ページ、四季の天体を見よう4ページ。
望遠鏡の仕組みに関する解説が文章でだらだら書いてあってイマイチーというか収差の図解とかいらんから望遠鏡の仕組みの図を載せた方がいいような気がする。ただ、収差についてアンバランスなくらい丁寧に書いちゃうあたり光学設計にこだわってるんだと思う。
 月に関する解説はいろいろ書かれている。惑星についてはこんな風に見えるよーって感じの写真と簡単な解説程度。
 四季の天体については1ページごとに季節の星図と望遠鏡で見えるおもしろい天体がいくつか紹介されていて良い感じ。
組み立て手順書 B5 2ページ フルカラー
下記のパーツの入った中箱に一緒に入っていました。写真もついて非常にわかりやすく書かれているので、よく読んで丁寧に手順どおり組み立てれば誰でも確実に組み立てるくらい丁寧に書かれています。
肝心の望遠鏡本体は、ダンボールの中箱に入っていて、開けると縦割りされた鏡筒,レンズ,遮光シールなどの部品が納められています。組み立て手順書の部品構成という項目にセットの中身が書かれているので、パーツが揃っているか、破損がないか確認しましょう。
 

接眼レンズの組み立て

手順書にしたがって縦割りの接眼筒にレンズ3個と絞り環をはめ込み、縦割りの反対側と合わせて、目当てをはめ込めば接眼レンズの完成。
...そんだけです。マジで。
レンズの向きが間違っていると性能低下するものの、明確にレンズが逆だと判断する事は難しいので組み込んだらもう一度手順書とよく見比べて、レンズの向きが間違ってないことを確認します。
あと注意点としてはレンズに汚れや指紋をつけないようにするくらいなのですが、後で覗いてみたらゴミが多数付着していたので後に分解清掃する事になりました。
接眼レンズの部分はシールを貼ったりしないので、完成後でも分解する事ができます。
...メンドクサイんで最初っからきれいにして組み立てた方が楽ですが、小さなゴミがちょっと付着してるくらいだと実際見るまで気づかないと思います。

 

鏡筒の組み立て

対物レンズは固定用にゴムパッキンを取り付けるようになっているので取り付けようとしてレンズ袋から出そうとすると何か変。
レンズ自体が変にベタベタしてて接着剤か何かついてるみたい...ってちょっ、アクロマートの接着剤が垂れてレンズ面を汚してしまっていました。
手順書にはレンズにキズや指紋をつけないように慎重に...と書かれていますが最初っから汚れていては仕方なく、このくらいのトラブルなら特に問題ないので、アルコールで拭き取ろうと思ったら無水アルコールが盗まれてしまったを思い出して、何かないか探したら燃料用エタノールしかなかったのでとりあえずこれをティッシュにつけて拭き取ったら落ちました。無理にこすってレンズにキズが入ると性能低下の原因になるので慎重に。
単体のレンズに指紋をつけないように扱うのはちょっと大変ですが、対物側(手順書によると薄いレンズの方)は組み立てた後からでも拭けるのでその辺うまく考えると楽に作業できます。逆に、内側の汚れは完成後には絶対に拭き取れなくなってしまうので慎重に。同様にレンズの向きも間違えると完成後に分解するのは大変なので慎重に。
手順書の通りにレンズの溝にOリング(ゴムパッキン)を入れて、三脚用のナットを入れて、鏡筒の片割れを合わせて鏡筒押さえの輪をはめ込んで仮組みします。
ナット押さえの輪は挿すと抜けなくなりそうなので仕上げで入れることにしました。(実は忘れてたんだがな)

 

確認(レンズの清掃)

鏡筒に接眼レンズを∞マークのある線までねじ込み、三脚(あれば)に乗せます。この状態で、できるだけ遠くの明るい風景を見ます。
接眼レンズを回すとぼやけていた風景がシャープになる場所があるので、そこに合わせます。
私が作った物では∞マークより少し抜けた位置でピント無限大になりました。
もし接眼レンズにゴミなどが付着していると黒い点が見えるので、その時は接眼レンズを分解して掃除。ゴミが遠くにあるように見えてもレンズの影響で 遠くに見えているだけ の可能性が高いので、接眼レンズを回してみてゴミが一緒に回るかどうかで判断できます。対物レンズにゴミが付着していても光学系の原理的にほとんど見えないので、対物レンズのゴミはレンズ表面をよく見て確認します。
小さなゴミは吹いて飛ばしたり、指紋などの油汚れは無水エタノールやメガネ拭きで拭き取ります。ゴシゴシこすると傷がついてどうしようもなくなるのでそーっと。

ここまで問題なければいよいよ完成。
 

仕上げのシール貼りなど(この工程で鏡筒は分解不可能になります)

ここまで問題なければもう鏡筒を分解する事はないので、ナット押さえの輪を挿してシールを貼ります。
 鏡筒の合わせ目から光が入るとウザイので、遮光シールを貼ります。黒い帯状のシールが3枚入っているので、長さを見ながら鏡筒の上下に貼ります。
大丈夫だとは思いますがシールが剥がれてボロくなると嫌なので、レンズの汚れを拭くのに用意したアルコールで貼る直前に鏡筒の手の脂を拭いておきました。
次に化粧シールを貼ります。2枚あるので手順書を見て前後を確認して、まっすぐ、慎重に。ここが曲がると仕上がりが非常にボロく見える恐れがあります。
 

完成

完成したら、とりあえず月とか木星とか見てみましょう。月や木星の衛星くらいなら東京の光害下でも問題なく見えるくらい簡単です。
星の位置などは付属のガイドブックを見るかプラネタリウムで聞いたりネットで調べたり本を見たりすればわかるので、位置がすぐにわかる簡単な星から挑戦してみるといいと思います。

完成すると全長30cm程度と機動力抜群のお手軽望遠鏡になります。
三脚はできるだけしっかりした物を使用したいところですが、しっかりした三脚は安くても1万円以上してしまうので、簡単に作れてしっかり使える簡易架台を考えたのでこれはまた別の記事で。

月の写真は、この望遠鏡に簡単なアダプタを自作って、Canon A40 (8年以上前(2010/12現在)のデジカメ) で撮影しました。

たまーにそっちの世界の人から、ファインダーじゃないの?ファインダーかと思った。とか何とか言われたのは実話だ。

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